壊れたファスナーは自分で修理!構造と5つの原因別の直し方

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ファスナーの構造や仕組みを正しく理解しておくと、万が一破損してしまった場合でも自分で対処できる可能性があります。ファスナーの破損と一口に言っても、破損パーツや原因により直し方が異なります。

 

今回はファスナーの構造をはじめ、破損の原因別の直し方と自分では対処が難しいケースについてご紹介していきます。お気に入りの衣類を長く着用し続けたいという方は、ぜひ最後までご覧ください。

知っておくと便利!ファスナーの構造

ファスナーとは衣類などに用いる留め具の1つで、「ジッパー」「チャック」とも呼ばれます。ファスナーは以下3つのパーツで構成されます。

 

・エレメント
テープに縫いつけられた凹凸の突起物が並んだ部分で、「務歯(むし)」とも呼ばれます。スライダーを上下させることで左右の務歯頭部がつなぎ合わさったり離れたりすることで、ファスナーが開閉する仕組みです。

 

・スライダー
ファスナーの取っ手となる部分で、上下させることでエレメントを噛み合わせたり分断させたりします。スライダーは「柱」「胴体」「引手」というパーツで構成されており、ファスナーの開閉時につかむのは引手の部分です。

 

・テープ
エレメントと生地をつなぐ境目の部分です。ポリエステルテープや、合成繊維や綿を原料としたテープなどファスナー専用の布で作られます。

 

ファスナーに用いられる素材は、金属製とプラスチック製の大きく2種類に分けることができます。基本的に材質による性能の違いはありませんが、金属製と比べるとプラスチック製は加工がしにくいと言われています。例えば変形したスライダーを無理に修理しようとすると完全に壊れてしまう恐れがあります。

まずは原因を知ること!壊れたファスナーの直し方

ファスナーの破損原因として、「ファスナーが生地を巻き込んだ」「エレメントが左右対称に閉まらない」「スライダーが外れた」などがあります。それぞれのトラブルに適した対処法をご紹介していきます。

 

1.スライダーが生地を噛んだ

 

ファスナーのトラブルで最も多いのが、スライダーがエレメントと一緒に生地まで巻き込んでしまうというものです。無理にファスナーを閉めると、巻き込んだ生地を傷めてしまうほか、スライダーが破損してしまう恐れがあります。

 

対処法として、まずはスライダーに挟まった生地をゆっくりと引っ張り出しましょう。生地とスライダーとの抵抗が小さくなるよう、生地をエレメントに密着させ、スライダーの胴体の隙間から引き出すように引っ張るのがポイントです。

 

生地を引っ張っても外せない場合は、スライダー本体を慎重に動かします。その際にマイナスドライバーを使用すれば、てこの原理で生地を引き出しやすくすることができます。マイナスドライバーの先端をスライダーの隙間に差し込み、軽く広げて生地を丁寧に引っ張り出しましょう。ただし、プラスチック製のファスナーは変形しにくいため、無理に力を加えて破損させてしまわないようにしましょう。

 

2.エレメントが閉まらない

 

スライダーを上に動かしてもエレメントが閉まらないというトラブルもあります。トラブルの主な原因は、スライダー部分の劣化や変形によってエレメントの噛み合わせが悪くなっていることです。
この場合はペンチでスライダーを挟み、スライダーのゆるみを解消することで解決できる場合があります。スライダーを横から見たとき、「コ」の字になっていれば正常な状態です。

 

一方、スライダーでなくエレメントに問題があるケースもあります。例えば、エレメントの凹凸の一部が曲がってしまっていると噛み合わせが悪くなり、ファスナーとして機能しなくなることがあります。
スライダーに異常が見あたらない場合は、エレメントにズレや破損がないかを確認し、異常があればペンチできれいに整えましょう。

 

3.エレメントがズレる

 

本来エレメントは左右対称になっていますが、ズレが生じてしまうとスライダーを最後まで動かした際に、片側が余ってしまうことがあります。原因は、摩耗により片側のスライダーがゆるくなってしまっていることがあります。

 

その場合、まずはエレメントが余っている側の生地を引っ張り、両方のエレメントの位置が左右対称に揃うように位置を揃えましょう。そしてペンチでスライダーのゆるみを引き締め、改めてファスナーを開閉させれば、エレメントのズレは解消することができます。

 

なお、生地を引っ張っても動かせずエレメントの位置を調整できない場合は、マイナスドライバーを使用しましょう。スライダーの隙間をてこの原理で押し広げることで、エレメントの位置を調整することができます。

 

4.スライダーが動かない

 

スライダーが動かなくなる原因としては、スライダーがエレメントを噛んでしまっていることが考えられます。修理せずに使うと悪化してしまう恐れがあるため、エレメントを軽く引っ張るなどして対処しましょう。

 

また、生地を巻き込みそうになっていたり、生地がたるんでエレメントの噛み合わせが悪くなっていたりすることで、スライダーが動かなくなっているケースもあります。その場合は一度スライダーの位置を元に戻し、生地のたるみを整えて、生地をピンと引っ張った状態から再度引っ張り上げてみてください。

 

他にも、スライダーとエレメントに潤滑剤を塗ることで滑りを良くするという対処法も効果的です。固形石けんやリップクリーム、ワセリンなどがおすすめで、生地を傷めないことを確認できたら塗布し、スライダーを上下させるという作業を繰り返しましょう。使用後は、ファスナーに潤滑剤が残らないよう洗濯してください。

 

5.スライダーが外れた

 

スライダーの片側のみ、または両側がエレメントから外れるというトラブルもあります。片側のみ外れた場合は、まずはエレメントを折り曲げて隙間を広げ、その隙間にスライダーを押し込みましょう。スライダーとエレメントがうまく噛み合わないようなら、マイナスドライバーでスライダーの隙間を広げ、エレメントを差し込むという方法もあります。その後、スライダーの隙間をペンチで軽く挟んで締めれば作業は完了です。

 

他にも、スライダーをファスナーから完全に分離させる方法もおすすめです。スライダーの隙間を大きく広げて完全に外したら、エレメントの位置とスライダーの向きを正しく揃えてペンチで挟んで固定します。この対処法は、スライダーの両側がエレメントから外れたケースにおいても有効な方法です。

 

参考動画

https://www.youtube.com/watch?time_continue=133&v=GtXWGDb2ppo

壊れ方によっては自分で直せない場合もある

上記の他にもファスナー関連のトラブルは多くあり、壊れ方や程度によっては自分で直せないケースもあります。
例えば、当て布をせずファスナーの周辺にアイロンがけをすることで、高熱によってエレメントが変形して溶けることがあります。エレメント自体が破損すると、新しく交換する必要があるため、あらかじめ耐熱温度を確認しておくことを心がけましょう。

 

スライダーの劣化によって起こりトラブルもあります。経年劣化によるトラブルの場合、スライダーの修理で一時的には改善が期待できますが、さらに劣化が進むと同様のトラブルが頻繁に起こるようになります。トラブル再発を防ぐためには、本格的な修理が必要です。

 

またスライダーやエレメントの錆びによるトラブルも、本格的な修理以外では対応できない場合があります。上記のような場合は無理をせず、専門のメーカーでの修理や買い替えを検討しましょう。

ファスナーの破損はケースバイケースで対応しよう

破損したパーツや程度、トラブル内容によって適した対処法は異なります。早急に解決するには、ファスナーの構造や仕組みを理解した上で、どう壊れたのかを正確に判断することが大切です。本記事でご紹介した破損の原因と直し方を押さえておくことで、万が一の際も的確かつスムーズに対応できます。
「修理に出す手間やお金を削減するため、まずは自分で対処したい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

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