名入れ・ナンバリング【加工方法徹底解説】

名入れ・ナンバリングは、個々のTシャツに個人名や背番号を入れるカスタマイズ作業です。

方法は主に「カッティング(熱圧着ビニール)」「熱転写(DTF/プリント転写)」「シルクスクリーン(大量生産)」「刺繍」「フロッキー(ベルベット調)」などがあり、用途・枚数・デザインに応じて使い分けられます。

特徴・仕上がり

名入れ・ナンバリングは、Tシャツやユニフォームなどに個人名や背番号を入れるカスタマイズ加工です。
主な方法には「カッティング(ビニールシートの熱圧着)」「デジタル転写(フルカラー転写)」「シルクプリント」「刺繍」などがあります。

 

・カッティング:発色が良く、シャープでくっきりとした仕上がりが特徴です。
・デジタル転写:写真やグラデーションなど細かいデザインも再現でき、少量生産にも対応。
・シルクプリント:耐久性が高く、枚数の多いチームウェアに最適です。
・刺繍:厚みと高級感があり、特別仕様の名入れに向きます。
フロッキー(ベルベット調):表面が起毛しており、やわらかく温かみのある風合いが魅力。文字やロゴを上品に引き立てます。

 

いずれの方法も、フォントの太さ・配置・生地の種類によって仕上がりが変わるため、事前に仕上がりイメージを確認しておくのがおすすめです。

メリット・デメリット

■加工方法別メリット・デメリット

・カッティング(熱圧着ビニール)

メリット:発色が鮮やかでエッジの効いた仕上がりになり、スポーツウェアにも適している。

デメリット:細かな文字や複雑な形状のカットには制約があり、多色表現には不向き。

 

・DTF/プリント転写(デジタル)

メリット:写真やグラデーションなどの繊細なデザインも忠実に再現でき、少量生産にも対応。

デメリット:光沢感やフィルム特有の質感が出やすく、摩擦や経年で端が浮く場合がある。

 

・シルクスクリーン

メリット:インクの密着性が高く、発色・耐久性に優れ、大量生産でも品質が安定する。厚盛りや特殊インク(ラバー等)で表現幅も広い。

デメリット:色数ごとに版が必要なため多色デザインや小ロットではコストがかさむ。

 

・刺繍

メリット:糸の立体感と重厚感で高級感を演出でき、耐久性にも優れる。

デメリット:細かい文字や細線の再現が難しく、生地によってはごわつきが出ることもある。

 

・フロッキー(ベルベット調)

メリット:起毛素材によるマットで柔らかな質感が特徴で、存在感のある仕上がりになる。

デメリット:細部表現や耐摩耗性にやや弱く、熱や摩擦に注意が必要。

おすすめの用途

学校・クラブのユニフォーム(背番号)、イベント・大会の参加T(個人名)、スタッフ胸名札、応援グッズ、企業ノベルティの少量個別配布など。

用途によって「耐久性重視=刺繍・シルク」「少量多様=カッティング/DTF」と使い分けるのがオススメです。

FAQ

Q1. 1枚ずつ違う名前・番号は可能ですか?
カッティング(熱圧着)やDTF/プリント転写は1枚ずつ異なる文字列を処理できるため、少量の個別対応に向きます。

 

Q2. 洗濯で剥がれますか?どんなケアが必要?
加工方法と定着品質によります。シルクや刺繍は耐久性が高い一方、転写系は高温乾燥や強い摩擦で劣化する場合あり。裏返しネット洗い・初回洗濯は24時間以上あける・乾燥機は避ける等をおすすめします。

 

Q3. 背番号の一般的なサイズは?
スポーツ種目・規約で差はありますが、サッカー等の公式規定で背番号高さは概ね25cm前後(ジュニアは小さめ)といった基準がよく使われます。ユニフォーム用途なら18〜30cmの間で調整します。

 

Q4. 細かいフォントや小さな文字はできますか?
切り文字(カッティング)は最小線幅に制約があり、DTFは写真の再現が可能ですが被膜で見えづらくなる場合もあります。極小文字や長い住所等は刺繍や直接印刷(シルク/DTG)を検討してください。

 

Q5. 追加注文(再注文)したいときの注意は?
多くのプリント業者はナンバーデータや版を保管しています。ただし在庫切れや素材変更で仕上がり差が出ることがあるので、再注文時は「同じ生地/同じ加工仕様」であることの確認をおすすめします。

歴史

背番号・名入れのルーツは、ユニフォーム識別の必要性(スポーツ・軍事等)にあります。

テキスタイル上での「熱圧着ビニール(HTV)」は1970年代に商用化が進み(Stahls の Thermo-FILM が1977年頃に普及を開始したのが有名)、その後、熱プレス機器やカッティングプロッタの進化で学校・クラブ向けの番号入れが手軽になりました。

一方で、DTF/デジタル転写は2000年代以降、インクジェット技術の発展で登場し、2010年代〜2020年代にかけてフルカラ―可変転写が普及。刺繍やシルクスクリーンは古くからある方法で、用途(耐久性/高級感)に応じて今も使い分けられています。

オリジナルTシャツのご相談はプラスワンインターナショナル
  • Facebook
  • このエントリーをはてなブックマークに追加